6月の行事は丹波篠山市の民話の劇でした。民話の中でも年代的にご利用者が喜ばれるであろう物語を担当の職員が探しました。
その結果、「花嫁さん」「なまたなご」「合戦上の観音さん」のラインナップでした。昔のこと回想される内容ばかりだったのですが
「花嫁さん」では、昔の風習を思い出す内容で、タイトルの「花嫁」さんそのままに自宅で祝言をあげるシーンが物語となっていました。
特に皆さんがしんみりされたのは、花嫁さんが嫁ぎ先の家の入口で、にわかに緊張し「母から渡された扇子をそっと触った時、母の面影がぼんやり浮かび胸がジンとした」というところで、ほとんどの女性が、涙ぐんでいらっしゃいました。
皆さんそれぞれに祝言を挙げた若かりし日の、自分と重ね合わされた様子でした。
次に「嫁ぎ先の家の中に入り、まだ一度も、見たことがない主人を探してみると優しそうな眼をした青年がおり、この人が主人なんだとホッとしました」とのシーンでは皆さん大きくうなずかれており「昔はそうやったはなぁ~」とおっしゃられておりました。
西紀デイサービスセンターの劇では、ほとんどがお笑いメインでたくさん笑っていただけるよう趣向を凝らすのですが…今回は、昔を懐かしんでしんみりされるものとなりました。
「合戦上の観音さん」では、丹波篠山市の笹見地方の四十八滝の戦場跡にまつわるお話でした。男性のご利用者が熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
「なまたまご」では戦後の食糧難の時代には食べ物を分け合って生活しており体の弱い子供は滋養強壮に良いと生卵を食べさせてもらっていた話でした。今では普通に食卓に並ぶ卵が昔は高価であったようですね。
紙芝居の表紙のお母さんの服装や、御前に卵の殻が置いてあることにも時代を感じさせられました。
劇が終わりデイルームに帰ると皆さん若いころの思い出話をされて昔を回想されていらっしゃいました。
7月の行事は「七夕ゲーム大会」です。七夕の雰囲気を楽しめるゲームをしたり歌を歌ったりします。お楽しみに。