あっという間に過ぎたと言っていただけるように

2月下旬ごろから春の嵐とでもいうのでしょうか不安定な気候が続いておりましたが、なんとなく春めいてきたように感じます。中庭のサンシュウの木にも花が咲きました。暖かくなると体も動かしやすくなり皆さんのやる気スイッチも入ってくるのではないでしょうか。

 

西紀デイサービスセンターでは、居宅サービス計画書や通所介護計画書などに基づいて、ご自身に合ったサービス(入浴、食事、昼寝(希望の方のみ)、リハビリなど)を受けていただいておりますが、

デイサービスセンターでの1日は、お家で過ごされているよりも忙しく感じられる方もいらっしゃるようです。そんな方にはのんびりくつろいでいただくようにしております。ただし、ご利用者はそれぞれ体力も生活習慣も個人差がおありですので

最近まで畑仕事などをされており体力がおありな方にとっては、「こんなとこに座ってるだけやなんて…」などと、物足りなさを感じられます。

特に入浴、食事、昼寝(希望の方のみ)、リハビリ、レクリエーションの待ち時間や昼食後の休息の時間などを物足りなく感じられるようです。塗り絵や数独、言葉の並べ替え、囲碁、知恵の輪、パズル、新聞、読書などをおすすめしたりしております。

女性の方であれば手芸をしていただいたり、ちぎり絵などもしていただいております。中にはどれも関心がない、もしくは機能的にしづらい方もいらっしゃいます。そんな時も人となりシートを活用して、お好みやこれまでの生活習慣からお好みを聞き出し音楽を聴いていただいたり職員や利用者と会話を楽しんでいただいたりと

なるだけ、物足りなく思われないように考えております。そんな中、元古介護職員はご利用者にゲーム感覚で楽しんでいただき同時に手作業になるものを手作りしております。3月は五円玉ひも通しというものを製作しており、ご利用者にも手伝っていただきながら仕上げていっております。

坂部作業療法士に専門的な意見も聞きながら取り組んでおりました。手芸などが好きな方であってもつまむのが苦手な方もいらっしゃるようです。

それぞれの得意なことを生かしておられます。

ご利用者がデイサービスにいらして直ぐに職員に「今日はお土産があるよ」とおっしゃられることがあります。この日は2名の方がお土産を持参して下さっておりました。

まず男性の方のお土産は、都道府県を書き込むテストのようなものでした。以前に社会科のテストのように日本列島の地図の中に都道府県を書き込んでいただくものをしていただいたのですが

 

 

苦戦されている方が多く、それを見て分かりやすくできる方法はないか考案して下さったのですがヒントとして都道府県のところに漢字一文字が書かれておりました。

「これなら思い出しやすいだけでなく、覚えやすいですよ」と説明してくださっておりました。ナイスアイデアですね。

ご自宅でパソコンで調べ物をしたり工具を使って小物を作成しておられる方なので手芸の仕上げも手伝っていただきました。坂部作業療法士によると工具を使った作業も指先を使った作業同様に「つまむ・にぎる」の動作が基本だそうです。

 

手の動きは足の動きと違って目と手が連動して成り立つそうです。それを目と手の協調性と言うのだそうです。確かに手作業をする時はジッと手元を見ながら作業をしますが、歩くときなどは前を向いており足元を見ていませんね。

 

ただし、目が見えづらい指先が痺れていると方が手芸が出来ないという訳ではなく取り組み続けることが大切なのだそうです。

 

次に女性の方のお土産は中野介護福祉士がご利用時に一緒に作っていたお雛様を最後まで仕上げてきてくださったものです。可愛いお雛様が仕上がっておりました。

こちらのお雛様は数年前から中野介護福祉士がご利用者の手芸にと一緒に作っているもので「中野さんの定番」と職員からはよばれているものです。とても素敵ですね。

デイサービスセンターのでの出来事をご自宅まで持ち帰ってくださり、楽しみながら仕上げて下さり、「お土産持ってきたよと言って」再来してくださることが嬉しいです。

今日ご持参いただいた都道府県テストにご利用者が取り組んだったり、可愛いお雛様をご覧になり喜んでいらっしゃいました。ご利用者が西紀デイサービスセンターを盛り上げて下さっており、職員を助けてくださっているのだと感じる出来事でした。

また、手芸は好きやけど、手芸の材料をご自身で集めて作ることは困難なので、デイサービスセンターに来ると材料は揃っているし作り方は教えていただけるので最高やと言っていただきました。

今日から3月です。

今年は暖冬とは言うものの、やはり、春は待ち遠しく、「早く春になって欲しいな」「ここの桜、咲いたら綺麗やんな」などと、ご利用者も春を心待ちにされています。

 

そんな中、待った3月がやってきましたね。3月になると春がもうすぐそこに来ているように思われ、気持ちの中で少しほっとされる方が多いように思います。寒いと気持ちまで滅入ってしまいそうです。

皆さんの気持ちを少しでも明るくしていただくために2月の「おやつ」は、イチゴアレンジでのイチゴのムースや白玉をお出ししておりました。

春らしい見た目と甘みで皆さんにっこりされておりました。

 

また、館内に「ひなあられリース」を飾ったりデイルームにお雛様を飾っております。

 

「雛祭り」を心待ちにされている方が多い中、男性陣も巻き込んでお雛祭りの日に皆さんにお渡しする「しおり」を作っていただきました。男性は一度覚えた工程を黙々とこなされる方が多くあっという間に仕上がりました。

「私も欲しい」「雛祭りは日曜日やで」と職員やご利用者から尋ねられましたが、「しおり」は2/29(木)にお渡ししました。お昼食の「お雛祭りのメニュー」は本日、3/1(金)にちらし寿司などの行事食が提供されます。

また、お雛祭りの「ちぎり絵」もだんだん完成に近づいております。2月のちぎり絵担当は中野介護福祉士でしたが、下絵を書き、ちぎる紙を和紙を使い着物の雰囲気を出しておりました。

 

さぁ、こちらは3/3に間に合うのか?完成しましたらご紹介したいと思います。

2月は逃げると言いますが・・・

2月も残りわずかとなりました。広報でもご紹介したように2月の行事は「なまはげ祭り」を開催し、職員もご利用者も一緒に楽しめたのではないかと思います。一つの行事が終了すると達成感が生まれたり新しい気づきがあったりもしますが

 

余韻に浸っている時間よりも次の行事のこと、次の季節の手芸などを考えていかなければならなくてはいけないのですが、ご利用者からも「おんあたら、次々行事が来るから忙しいなぁ~」「準備がたいてやないわ」などと労っていただけるので、その言葉に『次も頑張ろう』と思えるのだと思います。

 

節分が終わると直ぐにバレンタインデーがやって来ました。バレンタインのおやつはチョコレートケーキでした。ご利用者お手製のバレンタイン折り紙と一緒に楽しんでいただきました。

ハートのマシュマロが可愛いですね。チョコレートを食べると幸せホルモンがでるそうですが皆さん幸せそうな笑顔です。

 

そして、バレンタインが終わるとお雛祭りです!お雛祭りに向けてお雛祭りのあられを意識したリースを作っていただいています。お花紙を丸めるだけで出来るので手芸を敬遠されている方も「あられみたいで可愛い!やってみようかな~」と挑戦してくださいました。

写真で見ると細かな作業ですが皆さんあっという間に完成しました。折り紙でハートのモチーフを付けたりリボンやお雛祭りの文字を付けました。

続いて個別レクリエーションで作っているお雛祭り飾りです。アルミホイルを丸めたところへ糸をグルグル巻いて

タッセルを作りくっつけたら完成です。ひな祭りまでに大勢の方に挑戦していただき館内が春のイメージたっぷりになればと思っております。

 

3月広報・予定表

3月の広報

迫力満点!2月の行事:なまはげ祭りとおやつ作り、食事介助の様子などを掲載しております。

3月の予定表

3月の行事は防災啓発の寸劇とクイズです。おやつは、たこ焼き、肉まん、キャベツ焼き、大根餅、みたらしです。お楽しみに。

令和6年3月広報

令和6年3月予定表

節分メニュー@気遣って下さる方

前回、前々回とで、一年以内に西紀デイサービスセンターに異動して来た榊原介護職員と石橋介護福祉士をご紹介しましたが、今回は宮﨑介護福祉士をご紹介します。入職して5年目の昨年、介護福祉士の試験に合格し、ベテランへの道を歩み始めております。

 

心優しい宮﨑介護福祉士は、ご利用者の気持ちに思いを馳せ寄り添いながら介護の仕事をしております。先日は、自力で食事をとる元気のないご利用者の食事介助をさせていただいておりました。この日のメニューは節分メニューでした。

 

副所長よりS様の食事介助の担当を任された時に「自分で食べて下さるかな?難しいだろうか?」と思ったそうですが、昔から周囲の方々に対してとても気遣いをされる性格のS様なのでその気遣いで自力で召し上がっていただけるように出来ないかと考えたそうです。

お皿とスプーンをお渡しすると、S様が何度も「ありがとう。ありがとうございます。」とおっしゃられ一口、口に運ばれました。でもお皿が重いのか?トレーの上にのせられます。

 

 

「お皿が重い事が負担になるかな?」とも思ったそうなのですが栄養を摂取することの方がS様にとって大切な事だと思い、次のお皿をお渡したそうです。するとまた、一口、口に運ばれてトレーに戻されました。しかし、繰り返していくうちにご自分でお皿をとり食べられ完食されましたそうです。

 

 

また、嚥下しづらいのか、お茶でご飯などを飲み込まれているご様子だったので、少しでも栄養のある水分のお吸い物で飲み込んで頂けるようにしたそうです。

 

 

そのことを報告された副所長は「宮崎さんは、昔からSさんのご様子を拝見して来たので性格や苦手な事、好まれる事などを知っており念頭に置いて処遇が出来た」「また、細やかな性格の宮﨑さんだからこそ出来る気遣いでもある」と思ったそうです。

 

 

また、後から分かったことですがS様は酢飯がとてもお好きらしく、ご家族も朝食に巻き寿司を準備されている日もあるそうです。食事は個々のお好みもあり、今日はあまり召し上がられないなと思い体調不良では?と心配することがありますがただ単に苦手なメニューの事もあります。

 

西紀デイサービスセンターは、その方を知る為に「人となりシート」を活用するとしておりますが本当に大切で必要な事だと感じます。

オシャレは指先から

2月に入り、ご利用者同士、「春が待ち遠しいなぁ~」とおっしゃられている会話をよく耳にします。「寒いから、家に閉じこもってばっかりや」「昨日なんて一日寝てたわ」などと、言っていらっしゃる方もおられます。

 

 

そんな寒い日にも元気に過ごして頂くように工夫をしておりますが、女性の方は「ネイル」をさせていただくことでパッと明るい顔になられます。この日は石橋介護福祉士がネイルをさせていただいておりました。

 

担当の石橋介護福祉士は、綺麗に塗れるかな?と緊張したそうですが、手を見せていただくと皆さん、高齢者の方なのに綺麗な手や爪の形をされており驚いたそうです。

ご利用者も「あんた~綺麗な手やなぁ~こんな手を触ってもらうの悪いわ~」などとおっしゃられておりました。

ネイルが仕上がると、指先がとても綺麗になり、ご利用者と一緒に「綺麗になったね~爪の形が綺麗やね~」「いえいえ、綺麗にしてもらってありがとう。どっか出掛けなあかんわ~」と盛り上がったそうです。

 

年を重ねられるにつれ「畑仕事してきたからこんな手になった、何してもあかんわ」などとおっしゃられたりもしますがハンドマッサージをしたりネイルをさせていただくことで綺麗になっていかれます。

爪が綺麗になったことを喜んでいただいた事で石橋介護福祉士も嬉しくなったそうです。寒い日も、ご利用者と一緒に心が明るくなるような時間を過ごしたいと思います。

また、「する事が無いと一日寝てばかりやから宿題ちょうだい」とおっしゃられるご利用者もおられます。バレンタインが近いので2/14に向けてバレンタイン用の折り紙を折っていただくこととなりました。

ご負担ではないかと考えておりましたが…お昼寝をせずに数枚折って下さっており、朝お越しになられた時より生き生きとされていたように感じました。

 

 

 

日頃から「いつも悪いなぁ~助けてもらってばっかりや」などと言って下さる方が多いですが、生きがいとかやりがいというものは誰かに頼りにされたり喜んで貰うことで感じるものではないでしょうか

 

春を感じるおやつ

西紀デイサービスセンターのおやつは職員の手作りです。その月の担当の職員がレシピを考え、その日の担当の職員が手作りしております。

 

レクリエーションが終わりデイルームに帰っていらっしゃるとおやつができ上っているので「あんた、いつの間に作っとってんで?」とご利用者も驚かれるほどです。ご利用者がリハビリとレクリエーションを行われている時間に職員が一人で作っております。

この日は、2月のおやつのレシピを考えた田中副所長が、この日のおやつ担当の榊原介護職員にレシピを見せながら説明をしておりました。では、お菓子を召し上がっていただくまでをレポートします。

13:45 14:00からリハビリが始まりますので、この時間になるとデイルームやロビーにいらっしゃるご利用者にお声かけをさせていただいてリハビリ室に行っていただきます。榊原介護職員はご利用者の誘導が終了すると厨房へ向かいます。

 

 

14:00  西紀で一人でお菓子作りをするのは、2回目の榊原介護職員は真剣に田中副所長の説明を聞きながらお菓子作りを開始しました。ご飯をボールに入れて潰しております。

 

ちなみに、餡子は市販のものです。

14:20  潰したご飯に食紅で色付けし、餡子を丸めます。

このあたりで何ができ上るのか分かって来ますね。

14:40  餡子をご飯で包み込みます。 これをこの日の利用人数分の26個作っていきます。

15:30  後片付けも終了しこの日のおやつ「桜餅」を皆さんのところへお届けします。

 

「きゃーーー春が来たみたい」「美味しいに決まっとるわな、餡子が入ってるんやもん」

「美味しいわ~」「うまかったよ。」皆さんに喜んでいただけました。

 

 

この日の担当の榊原介護職員は「桜餅を作るのは、初めてでしたが、分かり易いレシピを作ってもらい、楽しく作ることが出来ました。ご利用者に「美味しかった」と言っていただき嬉しかったです。」とコメントしております。

 

 

広報2月号・2月予定表

西紀デイサービスセンターの広報2月号「いろどり通信」と2月の予定表です。

令和6年2月広報

広報2月号では坂部作業療法士が手や指が痺れている方へ血行が良くなる体操を紹介しております。いろどり通信では来年度も西紀デイサービスセンターが「どんなところか」職員が「どんな取り組みをしているか」ご利用者に対して「どんな思いがいがあるか」をご紹介していきたいと思います。

令和6年2月予定表

2月の予定表が完成しております。選択レクリエーションに絵手紙が加わりました。お楽しみに。また、2月の手作りおやつは、地震や航空機の事故などでストレスを感じることが多かったと思われますので、ストレス軽減のためのビタミンCが豊富に使われたイチゴやフルーツのお菓子です。ご利用日にどんなお菓子が出るのかお楽しみに。

冬の歌

皆さんがいつも楽しみにしていらっしゃる音楽療法ですが、毎回、最初は静かに小林音楽療法士のピアノに聞き入っていらっしゃいます。

職員が行事などをする時と雰囲気が違い音楽療法では小林音楽療法士が咲楽荘から来てくださることにより新鮮さや良い刺激があるように思います。最初も楽しい雰囲気で聞き入っていらっしゃいますが

何曲か終わり打楽器を鳴らしてピアノの演奏と一緒に演奏する頃になると皆さんリズムに合わせて楽しさを表現されております。普段、消極的なご利用者も普段とは違います。

後日、音楽療法を楽しまれたご利用者の、ご家族から「母は音楽が好きなので音楽療法を楽しんだことやと思います。」と喜んでいただきました。音楽のもたらす効果やパワーを感じました。