介護ストーリ 3

西紀デイサービスセンターの職員のストーリーも、今回が最終です。前回、介護一筋の職員をご紹介すると匂わせておりましたが、その前に中野かおり介護福祉士のことをご紹介します。中野介護福祉士は西紀デイサービスセンターの職員にとってお母さんのような存在です。

中野介護福祉士「紀洋会入職のきっかけは実家の父の介護でした。入院中の父を起こし食事を摂らせてあげたかったのですが、知識と技術不足から、手を引っ張って起こしてしまっい、その事への後悔の念が今でも忘れられません。その後、父が亡くなり、介護技術を学びたいと40代最後の年に入職しました。」

 

入職してから若い職員に混ざって研修を受けたり、介護福祉士の資格取得したりと明るく前向きに活躍される中野介護福祉士の姿に、職員が影響を受けます。お子さんたちもそれぞれに家庭を持たれ、最近では、お孫さんのお世話をしながら実家のお母様の介護もサポートされていました。

 

中野「先日、母が旅立ちました。これからどのように生きようか考えるきっかけになりました。深く考えながら生きていきたいです。また、ご利用者から相談を受けた時の向き合い方も以前と変化したように感じます。」

 

では、皆様ご存じ田中慎児所長です。田中所長は紀洋会において色んな役割を持たれており忙しくされております。忙しくされていますがご利用者が悩んでいらしたり相談をされると、時間をとってゆっくりと話を聞かれております。また、ご利用者とジョークを交えて話をされている姿は西紀立ち上げのころとお変わりが無く「所長さん気さくな人やわ」とご利用者から気軽に声をかけていただいておられます。きっと療養棟でお勤めのころ、いや子供のころから変わっておられないんだと感じます。

それは、管理職になられても、運転手さんが休まれると送迎車を運転し、ご利用者を送迎されたり、事務所で事務仕事をされながらデイルームで話をされているご利用者の何気ない会話を耳にされ、ご利用者の気持ちを身近で聞いておられるからではないかと思います。

 

 

田中所長「振り返るとチャランポランな人生で何もせずに遊んでばかりしていた時期もありましたが、介護の仕事に就いたきっかけは、家庭の事情もあって祖父母に育てられた経験からでした。専門学校卒業後、進路に迷っていたころに

 

老人保健施設咲楽荘が開設することを知り、オープニングスタッフとして紀洋会に入職しました。早いもので、あれから、あっという間に時間が過ぎ25年が達たちました。上司、仲間、ご利用者に恵まれ居心地よく仕事させてもらっています。」

 

以上、西紀デイサービスセンターの職員の介護ストーリーでした。いかがだったでしょうか。介護の仕事に興味があるけれど、自信が無い方や、きっかけが無い方もあるではないかと思います。この記事が参考になればと介護ストーリー書かせていただきました。

職員のヒストリー2

前回、紹介した職員は4人とも独身時代や紀洋会入職前にヘルパーの資格取得をしていた職員の紹介でしたが、パート2では、前職は全く関係のない職場にいたのに紀洋会で初めて介護や福祉に携わった職員のヒストリーです。

 

夕方の送迎時にのみ介護の仕事をしている長澤珠美事務員(介護福祉士)です。『独身時代~丹波篠山に嫁いでからも子供を授かるまで歯科医院の受付事務をしており、その仕事が天職と思っておりましたが、職場が遠く、出産を機に退職。子育てをしながら出来る仕事をと、保険の営業、臨時職員などを経験しましたが、子供が幼い頃は仕事との両立に悩むことも多かったです。

 

紀洋会入職のきっかけは、仲良くなったママ友の紹介でした。介護の世界は利用者と過ごす時間が長く、お迎えに行き、入浴や食事、リハビリなどをしていただき送り届ける仕事で責任も重く、今までの仕事で患者さんやお客様と接していたのと向き合い方が大きく違うと感じました。』

 

夕方の送迎に行き始めて3年が経過した頃に介護での実働が1日8時間でなくても介護福祉士の試験を受けれるようになり、所長のすすめで受験され介護福祉士の資格を取得することが出来ました。また、事務員の自分が実務者研修に挑戦できたことは、次に紹介する宮﨑介護福祉士と一緒に受講できたことも大きかったと話しておりました。

次に、このヒストリーで初めて篠山生まれの篠山育ちの宮﨑里佳介護福祉士です。地元の高校を卒業しており、紀洋会の存在も子供のころから知っていたそうです。『20才で結婚した私は、事務の仕事をしていたものの直ぐに寿退社しました。結婚後、末っ子が生まれるまでホームセンターで数年、レジと品出しの仕事をしていました。その頃、母方の祖父や、祖父の妹に介護が必要になって来ていました。

 

可愛がってくれていた祖父や母の叔母が思うように動けなくなった姿を目の当たりにした時に、母から介護の仕事をすすめられていたことを思い出しました。次に就職するときは長く勤めたいとの思いもあり、介護の勉強をしながら働けるところという事で、紀洋会に入職しました。若いころの仕事の経験が社会人として経験不足もあり、仕事に対する苦手意識を持ったままでしたが、所長や指導係の田中副所長の存在や、様々な研修により知識を得て自信もつき、介護福祉士の資格をとることが出来ました。今では7年目を迎えることが出来ました。』

次は西紀デイサービスセンターのリハビリ担当の坂部夕里子作業療法士です。西紀では、穏やかな雰囲気の坂部作業療法士の優しい声掛けにより、リラックスした雰囲気でリハビリが行われております。『私は丹波篠山の高校を卒業後、中国地方の大学を卒業、OLをしていたのですが、

 

一念発起、何か資格を取得したいとの思いで、地元に帰り、アルバイトをしながら作業療法士の学校に通いました。ですので、紀洋会に入職した時の同期は皆さん年下でしたし、同級生は先輩でした。今でも、人前でリハビリをするのは緊張しております。そんな私ですが、色んな人に支えていただき紀洋会に入職し20年ほどになります。』

 

それぞれのストーリーでした。直ぐに介護や福祉の仕事に就いていれば、もっと若いうちに資格や技術を習得できたかもしれませんが、介護の仕事に今までの経験が生かせます。また、性格的に、ひらめきで仕事を選ぶより、長年、温めていた思いを実現する方が性格的にむいている人もいるのではないでしょうか。次は介護の仕事一筋の方を紹介したいと思います。どなたでしょうね。お楽しみに。

職員のヒストリー

4月は、桜やチューリップなどの花々がとても綺麗に咲き、気候にも恵まれ心地よく過ごせる時期のように感じますが。ご利用者からは「転勤族の妻だったからこの時期は大変でした。」「3年ごとの異動にヒヤヒヤしてた。」などと若かりし日の4月の思い出を語られる方もあり

 

職員も、4月になると思い出すような思い出がそれぞれにあるようで、ご利用者と一緒に話をさせてもらったりもしておりますが、この機会に、それぞれの介護の仕事に就いた、介護福祉士になったストーリーを語ってもらいました。

 

トップバッターはいつも元気な大阪生まれの大阪育ちの田中由佳副所長です。『私はデザインの学校を卒業し独身時代は、デザインの仕事や雑貨屋さんの店長していました。結婚を機に主人の地元に帰ることも視野に入れ、田舎で働くには介護だと考え子供を授かるまでにヘルパーの資格を取得し、大阪でヘルパーをしていました。篠山に引っ越してきたことをきっかけに篠山暮らしを始め、紀洋会に入職し介護福祉士などの資格を取得しました。』

 

次は、「あんた、べっぴんさんやなぁ~」とご利用者から声を掛けられている石橋文香介護福祉士です。『独身時代は、薬剤会社の事務員をしていました。結婚を機に篠山へ、家族から「そろそろ働いてはどうか」とすすめられたのですが「子供が小さいし、どうしたものか」と職業安定所で相談すると

 

「紀洋会はどうですか?ぽっぽ保育園と言う託児施設もありますよ。給料も良いですし、福利厚生も充実していますよ」とすすめていただきました。そこで独身時代にホームヘルパー2級資格を取得していたのを思い出し応募しました。介護福祉士の資格も取得し10年余りが過ぎました。』石橋介護福祉士はホームヘルパー取得の時は仕事をしながら、休日の土日に勉強に通ったとのことで、今の懸命に仕事の取り組む姿の重なりますね。

 

次に、いつもほんわか西紀デイサービスセンターの癒し系元古希美介護職員です。『私は子供のころから祖父母と両親、三人兄弟で育ち、おじいちゃん子でした。大学で保育と福祉を学んだのですが老人施設で高齢者と話をすることの方が心も寄り添う事ができ、しっくりすると感じ、ホームヘルパーの資格をとり介護の道に進みました。結婚・出産後、篠山に引っ越して来たのをきっかけに紀洋会に入職しました。西紀デイサービスセンターは自宅も小学校、中学校も近いので子供の事で動きやすいです。』

 

 

次は「前世は男や」と実のお母様に太鼓判を押されるほど性格が男前な頼金順子介護福祉士です。「神戸で生まれ育ち、会社員となり製造業をしていましたが、祖母に介護が必要となった時にどのように移動介助などをしていいか分からなかったのでヘルパーの勉強をし資格取得しました。どうせなら介護福祉士の資格を!と特養老人ホームで3年間働き介護福祉士の資格を取得しました。今は、介護福祉士としての仕事はもちろん、運転手が休むと西紀デイサービスセンターの大きな送迎車キャラバンを颯爽と乗りこなしております。

 

 

4人はヘルパー資格や介護福祉士の資格を取得してから紀洋会に入職されております。若いころから温めていた介護への思いを紀洋会に入職して実現されています。

春が来ましたね。

4月に入り気温がグンと上がりましたね。桜の花は素直なもので暖かくなると同時に満開になりましたね。西紀デイサービスセンターでは食堂から川沿いの桜を見ることが出来るので、その時期に「お花見弁当」を調理員が作り召し上がっていただいております。

 

待ちに待った桜の開花に、ご利用者の表情も心なしか明るいように感じます。寒い時期は身体も硬くなり表情も乏しくなってくるような気がしますが、送迎中に桜並木を目にされると「綺麗やな~」と会話も弾み生き生きとした表情をされる方が多いです。

 

それでは、川沿いの桜並木をご覧になられながらどのようなお食事を召し上がられた紹介します。毎日、香の物、デザート(プリン・コーヒーゼリー・羊羹・オレンジゼリーなど)付きでした。

 

ご飯も、わかめご飯や、桜でんぶご飯、コーンご飯、豆ご飯といつもより豪華でした。

初めて桜見弁当を召し上がられたご利用者も「うまかったで」とおっしゃられ、あっという間に間食されたようでした。

写真では分かりづらいですが、宮田川の川沿いの桜がピンク色でとても綺麗でした。外の景色もお花見弁当も彩りよく目でも楽しみながらのお花見弁当であったようです。

職員の愛読書・月刊デイに掲載していただきました。

西紀デイサービスセンターとても嬉しいことがありました。毎月、職員とご利用者が楽しみにして読ませていただいたり、毎月のカレンダーの塗り絵に利用させていただいている月刊デイ5月号に掲載していただきました。

 

きっかけは、このブログをお読みいただいたことでした。このブログは開設当初は、普段のご利用者の様子と職員が行事で楽しいことを披露し、それをご覧になった利用者のご様子を紹介している記事が多かったのですが

 

田中所長が月に3回更新を目標にされた数年前にリスタートし、その頃から記事を書く職員が、副所長を始めとする介護職員や栄養士、作業療法士、理学療法士などの意見をたずね専門的な知識を入れながら更新しつづけておりました。

 

 

ご利用者の協力の元に一緒にいろんなことに取り組み、デイサービスの役割がどういったものか?どんなことをすれば喜んでいただき自立支援に繋がるだろうかと模索しながらののブログ発信でもありました。

 

この記事でも、隙間時間に、リハピリグッズを作っていただいてい写真と共に以下の通り紹介していただいております。

 

訓練グッズを一緒に作ってもらい「モチベーションアップ!」丹波篠山市西紀ディサービスセンターでは、訓練グッズをご利用者に作ってもらっています。他者と協力して作業することで「社会的欲求」、スタッフに感謝されることで「認証欲求」、たくさんの人が使うものを作ること(社会資献)で「自己実現求」が満たされ、訓練に対するモチベーションがアップします。完成まで何日もかかる制作物は記憶に残りにくい人もいるため、短時間で完成するものを作ってもらいます。今回紹介する「バランス訓練マス」を使って、床の障害物(新聞の枠)をまたいで歩く訓練をすることで、歩幅が狭くなりがちなご利用者の転倒予防に効果があります。」

田中所長も発信し続けることで編集部の人の目にとまったのであろうから続けることの大切さを実感したと語っておられます。

 

 

これを機会に、このブログの新たなスタートとなりそうです。写真や動画の時代になりましたが、このブログでは変わらず文章も書いていこうと思います。

 

 

継続は力なり。継続していく中で記事を書くためにご利用者を深く知る努力が出来ているのではと思います。また、このブログを拝見いただいたのをきっかけに西紀デイサービスセンターに限らず「デイサービスセンター楽しそうやな、行ってみようかな」「うちの両親も通ってみてはどうかな?」とご利用のきっかけになれば嬉しいです。

ご利用者は人生の先輩です

前回、ご利用者が私たちの手伝いをしてくださっていることをご紹介いしましたが、改めて考えてみるとご利用者に支えていただいていることが多いです。これまでの人生で家族を支え尽くして来られた先輩方なのだと気づかされます。

 

こちらの写真は「物渡し」のレクリエーションでの一コマですが、相手の様子をうかがいお互いに思いやっていらっしゃる様子がよく分かります。このようにご利用者が思いやりを持たれていることを感じる場面が多いです。

たとえば、ご利用者がデイルームから食堂に移動されるときに、職員が机の上を片付け始めると机の端にファイルや色鉛筆を集めてくださいます。お気を使わせてはいけないと、どんなにこっそり片付けているつもりでも、気づかれてしまいます。

 

お礼を伝えると決まって「職員さんがバタバタ忙しそうにしてはるのにこれぐらい手伝わして~」と優しくおっしゃられます。開設当初は、何か手伝おうとされていても、サービスを受けていらっしゃる側のご利用者に手伝ってくだくのは申し訳ないとの思いもあり、「片付けるからいいですよ」などとお断りすることが多かったのですが

 

 

自立支援の観点で捉えると手伝っていただくことも大切でご本人にとって良いことではないかと考えが変わってきております。そして手伝ってくださった時には「ありがとうごいます。」と、職員が感謝の言葉を必ず述べるようにし任せっぱなしや、やっていただいているのに労いの言葉をかけないことのないように気を付けています。

 

 

「しなくていいですよ」というような言葉がけをするよりも、不思議と職員とご利用者の距離も縮まってきたように感じます。

 

 

また、こちらからお願いして手伝っていただく機会を設けている事柄もあります。夕方の送迎をお待ちいただく時間に、職員が「タオルが乾いたので今日もお願いします。」と入浴時にご使用いただいたタオルを持って来てたたんでいただいております。

今は家族に支えてもらっているとおっしゃられる方も、手伝うことで大家族の中心となり家事を切り盛りされていたことや地域活動のお手伝いをされていたころ、働いていたころのことを思い出されるようです。

 

男性陣も「これぐらいのことは、わしらかってするで。」としてくださっており、本当に男女の垣根が無くなってきたことを感じます。

 

 

大事なご家族を預からせていただいているのに怪我などをさせてしまっては申し訳ないですし、サービスを受けていただいている時間内に手伝いをしていただくなんて申し訳ないとの思いもありますが、ご自身の気配りに「私意外と気が付くね。まだまだいける」とおっしゃられ自信を取り戻されているようにも感じます。

 

 

ご利用者同士が手伝い合われている姿も微笑ましく、職員が手伝う時よりも喜んでいらっしゃると感じることもあります。「Kさん、いつも気にかけてくれてありがとう」などとお礼を述べられコミニケションもとっておられます。次は同じことを私もさせていただこうと思われることも良い刺激のようです。

 

人の輪に入るということは…

デイサービスセンターに来ていただくということは人の輪に入るということなのだと感じます。デイサービスセンターに来るために身だしなみを整えたりご家族から利用をきっかけに服をプレゼントされている方も多いです。デイサービスセンターにいらっしゃることが外出のきっかけでもありますね。

 

デイサービスご利用者には、お誕生日の時にはカードをお渡しし歌のプレゼントをします。そんな時は輪の中心になられます。照れくさいような嬉しいような表情をされる方がほとんどです。

しかしながら、ほとんどの方が立ち上がり「皆さんお祝いありがとうございます。」とお礼の言葉を述べられ「これからもよろしくお願いします。できないことが増えたけどみなさんについていけるように頑張ります。」と抱負のようなことも語ってくださいます。

 

 

また、職員が誕生日カードや行事の折り紙を折っていると「何をしとってんや~?」と男性陣が声をかけてくださいました。会話を楽しみながらその流れで、一緒に折り紙を折っていただく流れになります。

ハートの折り紙や椿の折り紙に挑戦していただきました。難しくてなかなか完成までは至りませんでしたが挑戦しようと熱心に何度も折り直していらっしゃいました。ご自宅で折り紙を折られることは可能性は低いと思われますし、デイサービスセンターに来られることで

 

 

隣の人と一緒にされることで意欲的に取り組まれ、ご自身も「意外と折り紙折れるものやなぁ」と感じていただけるのではないかと思います。そんな風に折り紙に取り組んでいらっしゃる間に、職員が置き去りにしていた折り紙を黙々と整理整頓してくださっている女性がいらっしゃいました。

ご自身の意思で気付いたことを自然に手伝ってくださる優しさがとっても嬉しく感じます。女性の方の心遣いは長年の生活の中で身に付けられたことだと感じます。それはデイサービスセンターのタオル畳にも通じております。

 

早い時間に帰られる方も「数枚でもいいから職員さんが助かるように畳んであげたい」とおっしゃられ帰る寸前まで畳んでくださいました。その気持ちが大変うれしく思います。

ご利用者は人生の先輩です。いろんな苦楽を乗り越えて長生きされた方々です。できないことが増えたとおっしゃられる方が多いですが、職員からすると教えていただくことや助けていただくことも多いです。

 

デイサービスセンターをご利用いただくからこそ、利用者同士や職員とコミュニケーションを持てるのだと思います。家で一日が長いななんて過ごされている方がいたら、デイサービスセンターを利用しましょうとお誘いしたい西紀の職員なのでした。

 

西紀デイサービスセンター広報・いろどり通信

春めいた気候に喜んでいたら雪景色となりましたね。デイサービスセンターのご利用者も驚いていらっしゃいました。

西紀デイサービスセンターの広報・いろどり通信と4月の予定表が完成しました。令和6年4月広報 令和6年4月予定表

あっという間に過ぎたと言っていただけるように

2月下旬ごろから春の嵐とでもいうのでしょうか不安定な気候が続いておりましたが、なんとなく春めいてきたように感じます。中庭のサンシュウの木にも花が咲きました。暖かくなると体も動かしやすくなり皆さんのやる気スイッチも入ってくるのではないでしょうか。

 

西紀デイサービスセンターでは、居宅サービス計画書や通所介護計画書などに基づいて、ご自身に合ったサービス(入浴、食事、昼寝(希望の方のみ)、リハビリなど)を受けていただいておりますが、

デイサービスセンターでの1日は、お家で過ごされているよりも忙しく感じられる方もいらっしゃるようです。そんな方にはのんびりくつろいでいただくようにしております。ただし、ご利用者はそれぞれ体力も生活習慣も個人差がおありですので

最近まで畑仕事などをされており体力がおありな方にとっては、「こんなとこに座ってるだけやなんて…」などと、物足りなさを感じられます。

特に入浴、食事、昼寝(希望の方のみ)、リハビリ、レクリエーションの待ち時間や昼食後の休息の時間などを物足りなく感じられるようです。塗り絵や数独、言葉の並べ替え、囲碁、知恵の輪、パズル、新聞、読書などをおすすめしたりしております。

女性の方であれば手芸をしていただいたり、ちぎり絵などもしていただいております。中にはどれも関心がない、もしくは機能的にしづらい方もいらっしゃいます。そんな時も人となりシートを活用して、お好みやこれまでの生活習慣からお好みを聞き出し音楽を聴いていただいたり職員や利用者と会話を楽しんでいただいたりと

なるだけ、物足りなく思われないように考えております。そんな中、元古介護職員はご利用者にゲーム感覚で楽しんでいただき同時に手作業になるものを手作りしております。3月は五円玉ひも通しというものを製作しており、ご利用者にも手伝っていただきながら仕上げていっております。

坂部作業療法士に専門的な意見も聞きながら取り組んでおりました。手芸などが好きな方であってもつまむのが苦手な方もいらっしゃるようです。

それぞれの得意なことを生かしておられます。

ご利用者がデイサービスにいらして直ぐに職員に「今日はお土産があるよ」とおっしゃられることがあります。この日は2名の方がお土産を持参して下さっておりました。

まず男性の方のお土産は、都道府県を書き込むテストのようなものでした。以前に社会科のテストのように日本列島の地図の中に都道府県を書き込んでいただくものをしていただいたのですが

 

 

苦戦されている方が多く、それを見て分かりやすくできる方法はないか考案して下さったのですがヒントとして都道府県のところに漢字一文字が書かれておりました。

「これなら思い出しやすいだけでなく、覚えやすいですよ」と説明してくださっておりました。ナイスアイデアですね。

ご自宅でパソコンで調べ物をしたり工具を使って小物を作成しておられる方なので手芸の仕上げも手伝っていただきました。坂部作業療法士によると工具を使った作業も指先を使った作業同様に「つまむ・にぎる」の動作が基本だそうです。

 

手の動きは足の動きと違って目と手が連動して成り立つそうです。それを目と手の協調性と言うのだそうです。確かに手作業をする時はジッと手元を見ながら作業をしますが、歩くときなどは前を向いており足元を見ていませんね。

 

ただし、目が見えづらい指先が痺れていると方が手芸が出来ないという訳ではなく取り組み続けることが大切なのだそうです。

 

次に女性の方のお土産は中野介護福祉士がご利用時に一緒に作っていたお雛様を最後まで仕上げてきてくださったものです。可愛いお雛様が仕上がっておりました。

こちらのお雛様は数年前から中野介護福祉士がご利用者の手芸にと一緒に作っているもので「中野さんの定番」と職員からはよばれているものです。とても素敵ですね。

デイサービスセンターのでの出来事をご自宅まで持ち帰ってくださり、楽しみながら仕上げて下さり、「お土産持ってきたよと言って」再来してくださることが嬉しいです。

今日ご持参いただいた都道府県テストにご利用者が取り組んだったり、可愛いお雛様をご覧になり喜んでいらっしゃいました。ご利用者が西紀デイサービスセンターを盛り上げて下さっており、職員を助けてくださっているのだと感じる出来事でした。

また、手芸は好きやけど、手芸の材料をご自身で集めて作ることは困難なので、デイサービスセンターに来ると材料は揃っているし作り方は教えていただけるので最高やと言っていただきました。